Sat In Your Lap。II/田中宏輔
 
りをして、それぞれの魂のなかに、互いに魂を共有する領域を設けていると考えればよい」といったところも、よりわかってもらえるものとなると思うのだが、いかがなものであろうか。


エミリ・ブロンテの『わが魂はひるむことを知らない』に、


地球や月が消滅し、
太陽や宇宙が無に帰し、
なんじただひとりあとに残るとも、
ありとあらゆる存在は、なんじにありて存続する。
(松村達雄訳)


とあるが、これなども、まさしく、人が、いったん、「自分の魂のなかに、自分の魂とその事物や事象の魂とが共有する領域を設ける」からこそ、いえることだと思われるのである。かつて自分の魂のなかで、共有する領
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