詩小説『雨の日の猫は眠りたい』その1。/たま
 
と、妙にまどろんで、ポンッとスイッチが入って。ようやく眠りにつくことができたりするから、夢の入口は、夜更けの公園のブランコのようにいつも揺れているのだとおもう。
 だれかさみしいのだろうか。
 ここにいないのはわたしだけなのに。

 それにしてもおかしな話しだ。塵みる、とか。老いる、とかは。ひとそれぞれであって、すこぶる観念的な話しだが、まだ生きている鶏に賞味期限なんてあり得ないという意見と。いや、卵は生きていても賞味期限はあるじゃないかいう意見があって。卵が先か。鶏が先か。という感じで、どっちでもいいじゃないかといいたくなるが、だったら、なぜわたしだけが忙しいおもいをするのだろうか。とい
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