詩小説『雨の日の猫は眠りたい』その1。/たま
吹くような気がして、もし、このわたしがすでに塵みていたら、ひとはまちがいなく燃える塵みなんだから、このまま灰になってもおかしくはないな。とか。
いや、そんなかんたんな話しじゃなくて、塵みても燃えないひとがいるかもしれないし、そもそもが、まだ生きているわたしが分別されるなんておかしいではないか。とか。
それで、とか。とか。とか、とか。とか。して。して。とか、そのとか。とか。と、して。して。も、また、塵みの仲間にちがいないだろう。とか。その塵みが、また塵みを拾いあつめるものだから、一分一秒でもはやく夢のなかへ逃げ込んで、今日を終わらせたいと焦りながら、あ、土葬もあったんだ……と。ふいに気付くと、
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