ふざけた世界にさよならを/ホロウ・シカエルボク
て捨てられるんだい」
「とにかく遠いんだよ、いいか、水も食料も少しずつ入れろよ、ゴーストタウンに着く前に行き倒れちまうぞ」
ゴーストタウンのさらに奥にはさらに古い街があった
多分爺さんもそこのことは知らなかったはずだ
俺たちはそこを旧市街と呼んだ
ゴーストタウンよりも素敵なところだった
ただ水も食料もそのあたりでは手に入らなかった
俺たちはゴーストタウン付近で水や食料を?き集めては
旧市街で何日か過ごした
ちょっとしたバカンスみたいなものだった
石で作られた家が多く、ゴーストタウンよりも状態は良かった
ずっとここに住めたらいいのに、と君はよく口にした
俺もその意見には完
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