Desolation Angel/ホロウ・シカエルボク
 
り畳んでポケットに突っ込み、小さな音楽プレイヤーを止め、電源を落とした、気まぐれと、電池の残量の折り合いをつけたわけだ、長時間稼働し続けることが出来るものほど充電のタイミングが合わなくなるのはいったいどういうわけだろう?それはただ単にスケジューリングとか、そういう部分に問題があるというだけのことなのだろうか?気付かずに小さな石を蹴飛ばしていた、そいつは転がってガードレールの足に当たって、中に土が詰まったカウベルみたいな音を立てた、ほんの少し風が吹いた、近頃はいつもそうだ、午後になって思い出したみたいに風が忙しなく吹き立てる、車に踏み殺されて散らばった雑草たちの死体がそれに乗って彼らの墓場へと連れ去
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