ホワイト&ブルー/ホロウ・シカエルボク
 

晴天の空に爆撃の幻を見た、川に架かる大橋の上で…川面は誘爆のようにあちこちで煌めき、目覚めたばかりの俺の網膜を何度も刺した、西からの強い風が身体を煽り、まるで何かに急かされてでもいるように向こう岸に渡りきるとイカレているらしい若い男が腕だけのダンスを踊っていた、誰もその男に目を向けようとはしなかったが、俺はこっそりと「よう兄弟」と呟いた、男はまるでその声が聞こえたというような目をして一瞬俺の方を見たが、すぐにそれまでの動きに戻った、まるでそれだけがプログラムされたアンドロイドのようだった、考えてみればアンドロイドの特性はそんな連中の動きによく似ている、限定された模倣、限定された感情―限定された
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