海の家/秋葉竹
 


 

ある海をみながら
海の家で食べた焼きそばが
美味しいって君がいったのを
憶えてる

むろんそれは
そんなになんていうか
特別に美味しいものじゃなかった
と想う

君の
やさしい舌が紡ぎ出してる
やさしい嘘なんだって
想ってた

海は目のまえで
キラキラ光って
潮の香りは
すこしからだにまとわりついて
ひとの楽しげな声が
波の音に吸い込まれてゆく

そんな空気のなかだから
美味しいって嘘も
ほんとうのホントになるのかも
しれないけど

ま、
僕が啜ったラーメンは
うーん
という出来栄えだったし
さらに端的に云うと
スー
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