エイフェックス・ツイン、永遠に(改稿)/由比良 倖
、彼は、私の話を聞いてはくれない。話し相手が欲しいんじゃない。私が私の時間を過ごすために、破綻無く私が私であるために、私は何かを発しなくてはならない。もう、彼と二人だけの世界には、いられないのだから。踊りだけで、十分なのに、私は何なのだろう? 強情なのだろうか? 私は、届けたい。今世界の端っこにいる私は、そうではない、世界の、人間の世界の中にいる、多分孤独な人たちに、何かを届けたい。いや、それは、誰かの為、ではない。私の存在の確立の為なのだ。
シンプルに。
シンプルに。
シンプルに生きること。
それからまた、ビールで風邪薬を十錠飲む。身体の表面が逆立つようにひりひりしてくる。それが
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