読点。/田中宏輔
 
があるからといって
庭に小型のプールのような巨大な水槽をつくらせたパパ。
小学生のときのことだった。
ぼくはママを屋上から突き落として殺してやろうと思ったことがある。
小学生なら疑われることはないからと思ったのだった。
あのとき突き落としていたら、どうなっていたかなと考えることがある。
しばしば思い出しては、頭のなかで突き落としている。





派手な読点と、地味な読点


ときどき
ぼくが打つ読点は派手なこともあり
地味なこともある。
やさしい読点もあれば
きびしい読点もあるし
寒い読点も
熱い読点も
甘い読点も
辛い読
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