鏡像 【改訂】/リリー
 
病院から退院してきた居室療養
 中患者の検温や配膳と食事介助で、会議どころではなかった。
  
 「あだっちゃん、入社した頃と別人やでぇ。痩せすぎや。ちゃんと食べて
 る?」
  大食堂の賄い婦さんが、昼食で居室へ配膳したトレイを下げて来た私へ
 声を掛ける。
 「眠れてないんですよぉ……。風邪で気管支炎なってしもて」
 このところ帰宅すると疲れて、自炊も出来ていなかった。
 「休んだらどうなんや? けど……今、無理か」
 「そうなんですよ」
 それこそ高熱でぶっ倒れでもしない限り休養などは、許されない状況だっ
 た。
 「あんた、病気なるで」

  市民病院の入院患
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