失くした頁ほど読み返したくなるものだから/ホロウ・シカエルボク
 
いるようなものだ、自動音声案内のように毎日同じ台詞を繰り返し続けるだけさ、ゴミ捨て場で焼けた国語辞典のページが剥がれて風に舞う、一枚や二枚じゃない、壊れ始めるとあっという間、道は次第に死に絶えたイマジネーションの死体で一杯になる、それを殺したのは、それを殺したのは…?スターバックスは自己顕示欲の坩堝、俺はカップベンダーのコーヒーを飲みながらその悍ましい一角を通り過ぎる、誰に聞かせたい話なのか、あまりに薄っぺらい価値観の数々、友達と話してるていでしか話せないやつらが多過ぎる、俺は紙カップを握り潰してゴミ箱に捨てる、誰かが俺よりも前に投げ込んだ食べかけのハンバーガーの臭いが鼻につく、大量殺人の幻想―あ
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