寄り道の先の亡霊/ホロウ・シカエルボク
、うつ伏せに、力無く…初めて見るヤツは死んだんじゃないかって気を揉んでいる筈さ、俺はなにひとつままならなくなってもそういうことはきちんと理解出来るんだ、いや、もしかしたら、なにひとつままならないからそういうことに敏感になるのかもしれないな―ともかく俺はいつものように数人の客に店外に放り出され、軽く雪の積もった歩道の上に落ちた、冷てえ、けれどそれは酔いを早く覚ますのに役に立った、半時間もせずに俺は人間のようにきちんと立ち上がることが出来、そのまま壁にもたれていると歩くことだって出来るようになった、まるで赤子からやり直してる感じだ、死と再生、退化と進化、そんなの、なにも何千年も待たなくったって何回も繰
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)