それのほか みちはない/あらい
せずに 茜空に追い詰める
真直ぐとのびる反薄明光線は、いよいよ撫で回す
輪郭も影も色も香りも、黴臭く 真近よりこぼれる
腐りはじめてからそこで停止したじかん
視界に収まる程度すら引き伸ばされたいま
己の手が届く範囲、
甘くふやかした天の格子
塵や埃と、叫ぶように
見あたらないから縋っていた
つきかけはしをのぞむ どこか 帰りたいとおもいながら
希望は雲の空の影だと 刳れるのだと、日々手探りながら
かなぐり捨てるまでが とかく難しいもの
ものですから いつかの
ただ星を潤ませた潮気で
そのうち溢れて生きた
そうそう錆びた咲き始め
かれ
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