それのほか みちはない/あらい
 

ぼくはそぞろを気取り ネオンの命日の傍を通る


ね、何度も便りに描いた へたくそな羅針盤を片手に
かたわらに 消えかかりのカンテラなどを 携えながら
隣街まで歩こうかとおもい、投げだした夢でした

さてあなたは踏切を渡るとすぐにあらわれる
ひつじ雲はほころびた花びらの香りを尋ねた
そこには赤い時計店
タグの付いたエゴの元、空回りとソラシドを均す
近く鳥居は走馬灯に重なり
いまや、待ち構える とおくかすかに厭う
幼くみえるかたちが、蝋染に揺するとみせる


このつばさをひろげるには 
――また、微熱のまま
かたちを ころしたい


あのころから抜け出せず
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