再生 ―空洞という名の根のしらべ―/菊西 夕座
くしざしの電りゅうでさいぼうを射ぬいていく
ふたたびれんけつされた生けるしかばねは
にくへんをたいまつにかえて蟻たちを各かいそうへみちびくだろう
そうしてちかのめいきゅうをにんげんの骨ぐみにへんせいすると
いりくんだろっこつの回廊がこきゅうをとりもどし
もっともおくぶかい頭蓋骨のあなぐらにいぶきをとどけ
ゆめみながらさんらんする女王蟻の声帯をふるわせる
ひびきわたる誕生歌のほめうたがめいきゅうをかけぬけ
蟻たちをナビゲイトとしたたいまつの炎をけしていく
わたしのなきがらはそのようにして浄かされ
かつてのほねぐみに設計された巣あな
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