赤い墓標/TAT
 
『ひと月働いて五十ドルかせいだら、おれはどこか女のいるけちな家で夜どおしすごすよ。それか、店じまいの時間まで玉突き屋にいるだろう。そうして帰って来ると、またひと月働いて、もう五十ドルかせぐさ』








デッドマンズ・ギャラクシー・デイズ

『レニーは頭をまわして、淵の向こうの、暗くなってゆくギャビラン山脈の斜面を見上げた。「おれたちは小さな土地を持つ」とジョージは話しはじめる。わきポケットに手を突っこんで、カールソンのルーガー拳銃を取り出した。安全装置をはずし、銃を持った手をレニーの後ろの地面に置く。レニーの後頭部、背骨と頭骨がつながるあたりを見つめる』



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