永遠に消えてゆく/ホロウ・シカエルボク
山ほども繰り返されるのに
解答が用意されないのは長過ぎた逡巡のせいでしょうか
わたしは薄汚れた剣を構え
雷を望むかのように掲げる
両開きの扉が風に煽られて悲鳴のような音を立てる
ある程度重ねられた人生のあとの
目覚めるという使命には畏怖すら感じたりする
戯れに花を手折る時
その花の名を訊かないでください
枯れてしまうことがわかっているものを
わたしに愛させようとするのはやめてください
激しい雨は胸の内の壁まで濡らす
讃美歌を歌いたいのに
それはわたしの知っている伴奏ではない
鍵盤に触れているのは誰
周囲の人をつかまえてはそう尋ねてみるけれど
みんな興味がないとい
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