密度流/ホロウ・シカエルボク
 
なければこんなことにいちいち時間を費やしたりするものか、僕はもう意味を求めることはしなくなった、もう何度か説明しているけれど―そんなものは勝手に生まれてくるものだ、コントロールしてはならない、整理された途端に鼓動は失われてしまうだろう、生まれた羅列の形だけがすべてだ、時々は手を止めて音楽に耳を傾けたりする、昔はすべてで一行だと考えていた、でも今は一行がすべてを作るのだと考えている、それは似ているようでまるで違う、あらかじめ理想とされる集合と、結果的に集合となる一行の連なり、真逆だと言ってもいい、そんな一行を継ぎ足し続けていると、感覚は次第に奇妙なサイレントの中に溶け込んでいく…静寂は凶暴だ、あらゆ
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