残高/本田憲嵩
俺「向日葵がうな垂れるほどの猛暑の中、
ヤッケを着ての作業、
水、泥水、土のけむり、構内のホコリ、そして自らの汗、
そしてときには鉄骨、
そんな、
荒々しい太陽にまみれた、
ヘルメットの夏だった」、
Y「オー 健康上の都合により、
飲料水はすべて砂糖不使用、
となってしまった、
なかなかに変革の年」、
俺「オー 年齢、というものを考慮しなかった」、
Y「アー しなかった」、
「なおかつ、
コロナウィルスに感染して、
入院歴のある父親を気づかい、
約10日間のホテルでの軟禁生活を、
余儀なく
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