思い出のがっちゃき二/板谷みきょう
 
当時、病院夜勤が
月に十回を超える勤務体制では
入院するだけの休暇が取れなくて
肛門科で切開して貰って
注入軟膏を挿していたが
排便の度に出血するのは
いつまで経っても
切開部位の創傷が
治癒しないからだった

もう手術しか無いと
覚悟を決めて
別の肛門科の専門病院へ行った

「何処で診て貰って
治療して貰ったの?!」
ボクの肛門を診て医師が言った

『入院できなかったので…』

「それにしても、コレは無いわ。
だって切っただけですよ。
痛いでしょぉ?」

そうして入院して
検査の後に手術日が決まった

気の弱いボクは
手術が
恐ろしくて恐
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