甘く無残な鼓動/ホロウ・シカエルボク
本来意味などたいして無いものだ、闘いを求める意志だけが、そこに意味を見出していく、俺の精神はいつだって闘いの中に在る、折れそうな牙をひけらかしてる暢気な連中とは違うのさ、傷を穿て、溢れ出した血を啜れ、言葉は犠牲者の記録だ、一度飲み込んですっかり忘れてしまえ、忘却の中に在る奇形化した記憶、その歪み方が、その歪み方がどうしようもなく愛おしいことさえある、能面みたいなまともさなんか御免だ、俺は自分の血を撒き散らす、そこから漂う圧倒的な生と後悔の臭いの中で生きている、文脈は俺を解体する、化学物質によって保存され、見世物にされた死体に憬れる、複雑な血管のネイキッド、どうしようもなく昂る気持ちがお前に理解出来
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