ポエジーの茨/ホロウ・シカエルボク
寂の組織から溢れ出る血液は処理されない、そいつは僕の脳味噌に染み込んで赤く染める、僕の思考は静寂の概念で真赤になる、静寂とはある意味で、生と死のどちらにも属さない瞬間だと言える、だから僕はその血に塗れたくて仕方がなくなるのだ、静寂…静寂とはノイズを恐れなくなった先にある、限界まで濃縮されたノイズはある瞬間に突然静寂に変わる、それには段階も前兆も無い、ただある瞬間に突然、静寂に変化する、僕は静寂を解体しながら、あの瞬間のことをどんな風に話せばいいだろうと頭を悩ませる、それはとんでもない瞬間なのだ、存在が魂だけになって、世界にシンクロするような感覚…僕の人生には幾度かそういう瞬間があった、僕はそれだけ
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