青空とレモネード?/朧月夜
から聞いた。
「済みません、起きられなくって……」
と、かすかに僕は答える。熱は引いているのが分かった。しかし、全身のけだるさはそのままだった。
「電話したの、知ってたか?」
「知りませんでした。済みません」と、何度も謝る。
「いや、良いんだって。穴埋めは利いたから」
僕は上司の優しさに感謝するとともに、再び気を失いそうになった。しかし、そういうわけにも行くまい。
「今日は出られるか?」
「出ます」
と、僕は答えていた。
「勢いだけでやってるとそうなるから、気をつけろよ」と、上司。「ちゃんと食ってるのか?」
「昨日は何も……」
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