青空とレモネード?/朧月夜
 
使ってレモンを薄い輪切りにしていく。そして、これも部屋の中に1つしかないコップに、渾身の力を込めてしぼっていく。コップの底には、5ミリメートルほどの高さにレモンの果汁がたまった。

 僕は力を使い果たしたかのように、コップに水を注ぎこむ。そして、その手製のレモネードを一気に飲み干した。砂糖などで甘み付けをする、という考えはその時の僕にはなかった。何よりも、砂糖などを入れれば吐き出してしまいそうだった。

 全身から汗が噴き出す。僕は倒れ込むようにしてベッドに横になる。そうして、眠ったのはどれくらいの時間だったろう。多分、20時間ほどは眠り続けたのではないかと思う。僕にとっては何年かぶりの病
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