青空とレモネード?/朧月夜
 
が外れたように体調を崩してしまう、そういうことがあるのを僕も知らないわけではなかった。しかし、僕は日々の仕事に忙しく、そんなことはすっかり頭の中から抜け落ちてしまっていた。

(レモン1つでどうしろと?)と、僕は思う。

 先に書いたように、僕の部屋の中にスクイーザーはなかった。僕はアルコール類も飲まない。それなのにレモンを買ってきてどうするつもりだったのだろう、と思うと、途端に僕は笑えてきた。

(まるでこの時のために買ってきておいたかのようだ)

 などと、のんきなことを考える。その間も、体は熱と痛みで火照っている。

 スクイーザーがなければ仕方がなかった。僕は包丁を使っ
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