青空とレモネード?/朧月夜
うなのかなあ」
3人は思わず笑った。
「僕は??。君は〇〇って言うんだね」
2人の言葉を引き取って、僕が言った。それが初めて、僕と君とが名乗りあった瞬間だった。僕の中に、君という人間のイメージが広がっていく。名前というものは大事だ。
僕はやはり夜勤明けで、君は北山通にある画廊からの帰りだった。国分通りを少し進んだ先には、マルエツという書店がある。同伴者と画廊へ行った帰り、君はそこで画集などの本を漁るつもりでいた。ところへ、僕が偶然通りかかったというわけだった。僕はと言えば、どこかのファーストフード店にでも入って、食事をするつもりでいた。
「ねえ、せっかくだから」
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