青空とレモネード?/朧月夜
とは同業者、つまり画家というわけではなさそうだった。
君のほうでも僕を見て驚いたのだろう。
「あら、この前の……」
と言った。君は横を向いて同伴者と顔を合わせる。
「この人はね……」
「ああ、あんたが荷物持ちをさせたっていう」ルームメイトは淡々と答える。
「えっとね、この子は△△ちゃん……それで、こちらは」と、言った後で君は悩む。
どうしても僕の名前を思い出せないのだろう。それはそうだ。僕たちはお互いに名乗りあっていなかったのだから。僕は思わず噴き出した。
「〇〇、もしかしてこの人の名前知らないんじゃないの?」
「そうかもしれない。そうな
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