Lの昇天?/朧月夜
廊というギャラリーでのことであったのは、覚えている。「ニュース屋」というのはもちろんあだ名で、その当時は中学生だったかもしれない。
Lに会うなり、ニュース屋は言った。
「お姉さん、死ぬことになっているよ。自殺だってさ。正確に言うと、この世からいなくなるんだ。僕はそのことを知っている。だって、未来のことが分かるからね。新聞にも載るんだ。それがいつのことかも知っている」
Lは、当然のこととしてニュース屋のことを不吉なことを言う少年だと思った。しかし、そこにはどこか真実味があるような気もしていた。自分はそんな風に見えるのだろう……と思えば、Lは納得することが出来た。たとえ、少年の口
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