無題/朧月夜
春の訪れを待ちながら、冬の厳冬、雪に備えている。かつて友達だったものは、30年も音沙汰がない。わたしに罪があったのだ。わたしの罪をぎゅうぎゅうと押し付け、友人たちは辟易もしたり、激怒もしただろう。わたしは、わたしのなりの、わたしの思惟を周囲にばらまこうとしていた。その罪を、わたしは後悔という名の物として、繰り返し反省している。哲学が何だ、形而上学がなんだ。わたしはそれらを飛び越して、抒情をつづるべきだった。ドトールで、わたしは本をひたすら読んでいた。勉学? いまは趣味だ。未だにわたしの書くものが、趣味の範囲を逸脱していないことを感じる。オレンジジュース。グレープフルーツジュース。このごろはコーヒ
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