くちからしたむ/あらい
港の全景は墨色に陽経つ
滴
/その視線を誂えた案は圧縮された生活に渇き
礼であり言葉にならない
青褪めた外には同情の余地も吹きだまる
幼稚なインキのすこしを触れ座っていたが
ながいこえが透き通ったばかりに
お告げなどなく ひとたまりもない日々から
朽木鳥がおしゃべりに出迎える
実態もないもの、そのじかん
ちいさく、ほそめていっても、また、常に同じものだ
いずれにせよ姿勢を崩し一見
どんなことであるか、形として
意味を落とした
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