壊れた受話器に泣かないで/ホロウ・シカエルボク
 
にばかり乗り込むのか、俺にはそんなこと理解出来ない、きっと、同じメニューを食べ続けてるせいなのかもな、街の外れに出て、捨てられた路地の中を歩く、肩に真っ青な蛇を乗せた男とすれ違う、強烈な精液の臭いがした、そんな個性は御免被りたい、古臭い喫茶店に入って水出し珈琲を頼む、空気を変えたくなった、ただそれだけさ―意思があればあるで、そんな面倒ごとは果てしなく増えていくんだ、決まったテリトリーの中だけで哲学を振りかざすなんて、そんなマネをするなら今すぐに首を括ったほうがマシさ、刺激を与えてくれるものを探している、自分で作り出すだけじゃまるで足りないんだ、俺はこの街で一番ヘルシーなジャンキーさ、興味本位で動く
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