陽の埋葬/田中宏輔
 
コトが近づいてきた。彼もまた一つの傷であった。ぼくの傷になるであろうものであった。ぼくの横に腰をおろした。マコトは髪を少し伸ばしていた。きょうで、会うのは三度目になる。はじめて会ったのは、公園の便所の洗面台のところでだった。ラグビーをしていると言っていた。たしかに、そんな感じだった。日に焼けた顔に、きれいに生えそろった白い歯が印象的で、ボーズ頭が似合っていた。そのときは、何もなかった。マコトがトイレの中で済ませたばかりだったからだ。相手の男は、ぼくの顔をちらりと見ると、マコトを置いて、さっさと立ち去った。二度目に会ったときには、詩人がまだ生きていたときだった。ぼくは詩人と話をしていたので、マコトは
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