魂の鉄橋/ひだかたけし
 
すんと湧いて
すぅうと透ける
うっすら凍り付いた
たましいの音階波打ち

ぽっとぱっと灯る響きの光
鉄橋のなかを疾駆していく
空の青み際立ち笑いながら

 たましいの音階波打ち
 うっすら熱気帯び
 すぅうと透ける
 すんと湧いて

霊性の一歩手前、
神様が思案げに
顔を覗き込む

 鋼の冬近付きながらうねり蠢き
 鳥たちのとっくに去っていった
 うずくまる人間の群れ後にして
 
時間だけひたすら
妥協の余地無く過ぎ
霊性の一歩手前に神様、
たましいの音階を昇り降り

うずくまり凍り付いた人間の群れ指差す、

鳥たちのとっくに去っていったこ
[次のページ]
戻る   Point(6)