真夜中、路地の終わりで/ホロウ・シカエルボク
がわかったのか大人しくしていた、協力体制に入ってからはそう時間はかからなかった、二分ほどでそいつは口から飛び出し、暗がりへと転がって行った、ふう、と、座り込むと、蛇は礼をいうみたいにこちらを向いてゆっくり頭を下げた、どうやら本当に人間に飼われていたものだろう、よかったな、と俺は笑いかけてそこを去ろうとした、待て、と言うように蛇は俺の左脚に巻き付いた、そして俺の顔を見上げながらパクパクと口を開けた、もう少し居て欲しいのか、と聞くと、頷くような仕草を見せてぺろりと舌を出した、蛇も飼育すればこんな風にコミュニケーションが取れるようになるのか?それともこいつはなにか特別な蛇で、そのせいでここに捨てられたと
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