真夜中、路地の終わりで/ホロウ・シカエルボク
 
たとでもいうのか?ともあれ俺もこのまま帰るには蛇が気になって仕方なくなっていた、俺はその辺に転がっているビールケースを引っ張って来て、裏返して椅子代わりにした、蛇は脚をするすると上って来て、猫がするように俺の膝の上で丸くなった、チロチロと何度か舌を出していた、ご機嫌なのは見ていればわかった、うちに来るか?と思わず言いそうになったけど、蛇を招いたところで俺に出来ることなどあるはずもなかった、蛇は俺の肩を上って来て、俺と見つめ合った、静かにそうして見つめ合っているうち、俺は蛇がどうしたがっているのか理解することが出来た、この蛇は多分雌なのだ―でも、どうやって?とにかく横になってみないことには始まらない
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