可惜夜/あらい
 
るでやわこいろのさんかくの、
  よるべなるはなからしかくへ――


今が外れたおとがして、仕方ない


  かたちない ひのひら。いつまでも 感覚だけ供えてる
  なんとなく 地の茹(ウ)だがます、?と縁、ヒと倦ねて近く
  聞き返し 腹の中に収めた譫言でしかない

ほとときも し ふりかえり む しられていた

  いま
  また廃れる
  孕んだ掌だ

語り尽くしながら明晩に至る過程を丹念に織る。

なみのおと。

  支えた何処に宝蝶、
  と砂に足を取られ ばたばたする。捲れ上がる空は、渇き
  肥大した躯を尾としている。手繰り寄せる 
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