一昨日後ろの僕と/アラガイs
誌の、ニューモードを着たハーフのモデルたち。その写真画を切り取り硝子板に貼り付けて眺める。隣に座る絵柄の色合いを考えてみる。そんなことで俺は一日をつぶして遊んでいた。カセットに録音した洋楽や陽水ばかりを聴いて、ひとりの時間が夜と朝のけじめを無くしていた。
つぶされた時間が間延びしていく。半年も続けばたいていの親は心配する。仕事、仕事を探せと口うるさく罵るようになる。そんなときには俺はもう俺ではいられなくなった。本屋に行き様々な詩集を手にした。詩集なんてゲーテ以来まともに読んだこともなかった。
毎日という目的は失われ時計の針だけが繰り返し過ぎていく。閉じこもる部屋はガラスの要塞で、透明な板に貼り
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