Growth/ホロウ・シカエルボク
われていない公衆便所のトイレットペーパーを引っ張り出して、同じリズムをずっと書きつける、これは最後まで書き切ったら「大」のレバーで流されてしまうものなのさ、だけどもしも誰かがこの紙を見ることがあるとすれば、そいつはずっとその紙を見たことを覚えているだろう…空間と方法、それとイズム、これは大事な話なのさ―俺はすべての個室のペーパーに詩を書き、元通りに巻いて、三角に折ってセットし直した、それでなにか、とても重要な任務を遂行した気分になった、だけどそれは実質、なんの意味も持ってはいないのだ、しいて語るべきことがあるとするならば、それを休むことなく続けた集中力は褒められてもいいだろう―それぐらいのことだ、
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)