白んだ月/ホロウ・シカエルボク
 
そうな場所を見つけ
ひと月近くかけて一部屋だけの小屋を作った
少しずつ手をかけて徐々に良いものにしていった
狩った獣の皮をなめして
防水に使えるかどうかやってみた
効果のほどは知らないがしばらくの間は持つだろう
材料ならいくらでも手に入る
幾つかの罠を作って小屋の周辺に仕掛けた
革を作るのがどんどん上手くなっていった
何枚も重ねて寝床も作った
雨季が来ても問題は無かった
周りの木がある程度屋根になってくれたし
そのころには燻製肉もたくさんこしらえていたから
雨季が終わったら畑が作れるかどうか試してみようか
半年も経つ頃には
自分自身を取り戻しつつあった
日付はもう
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