この夢のどこかに/ホロウ・シカエルボク
ることが出来なかった、少し長く見つめ過ぎたのかもしれない、この画面からはどうしたってそれがアナログであるという結論以外、生まれて来はしないのだ、そして、おそらくは随分昔から存在していたのだろうこのシアターの、古臭い造りのせいでもあるのだろう、それでも、俺の心は納得することが出来なかった、立ち上がり、映写室を覗いてみることにした、もうひとつの可能性、そこには初めから誰も居らず、人ならざるものによってこのムービーは映し出された…なんにしてももう充分過ぎるくらいスクリーンを眺め続けた、繰り返される場面には潮時というものが必要だ、そしておそらくは俺がなにかをしないことには、それを迎えることは出来そうもなか
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