皓/あらい
く
今夜も眠れなくて徘徊する 片腕だけが欲
灯りひらめくのだから 山道を急ぎ さ迷うことに
こちらを見るなと明い舌も やおら無口な雪肌を
基軸のノブがひやりとしたが、止むこともなく
騒ぎ立てる無明。オルゴールの余に滑落していった、全部
音もなくシャワーのような洞然だ。頃(シバラ)く
これ以上ないところまで、あおいほのおが尾を噴いて
退屈もやりきれず
「燐と寸を失くしちまえばよいんだよ。」
芝居ががってやりこめる。
守宮が鳴くのだと、かがやきばかりで 憎たらしい
多分一生を何も無いところから一閃としてちびた鉛筆でひいたとき
私の姿は 木菌魚影となる
踏み込んだ
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