しらふで死にな(毎日は降り注ぐ)/ホロウ・シカエルボク
は、自分の資質みたいなものはわかり始めていたしね、なにかしら自分が、周囲と違うチャンネルの中で動いているんだっていう自覚は10代に入ってすぐには理解出来たから…すべてがそうなんだ、自己表現とか、そういうものにばかり気が向いていた、勉強なんかろくにしなかった、特に数学なんか酷いもんだったよ、算数の頃から目を覆うような成績だったさ、だってまったく興味を持てなかったからね、国語の成績だけは少し良かったんだ、覚えなくても覚えられるようなものだった、その頃には自分でなにかしら、詩みたいなものを書き始めていたからね―タオルで顔を拭って、出かける支度をする、用事を思いつかなくても、休日には一度外に出てぶらぶら歩
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)