読むことのスリル──ひだかたけし小論(4)/朧月夜
 
ーギャンの言葉だそうです。Wikipediaによれば、その正確な文章は、「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」というものであり、これは、ゴーギャンがその絵に付した題名であるとのことです。わたし自身は、この言葉がもっと古いものだと考えていたのですが……あるいはゴーギャンの作にしろ、なんらかの典拠はあるのかもしれないですね。
 実は、ここに現れている「運命」という言葉、氏の作品群のなかでは何度か現れているのですが、タイトルに冠されている作品もあります。「運命〇花の人」(*3)という作品です。その詩は、このように始まります。

  花開いていく花開いていく
  春の陽射し
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