刺激のあるものが食いたいって誰もが思うけど/ホロウ・シカエルボク
に具合は良くなった
とにかく腹が減っていた
家で食うよりも外に出て
なにかカロリーの高いものを食いたかった
服を着替えて外に出ると
軽い眩暈を覚えてフラフラした
少しじっとしているとすぐにおさまった
レストランに入って
パスタとコーヒーを頼み
黙って食い、飲み干した
斜め向かいに居る若いカップルが時々こちらを見ては
馬鹿にしたようにヘラヘラと笑った
プライドってそういうもんだって
きっと彼らは考えているんだろう
夜の街は酒を飲みたがっているやつばかりがうろついていて
すでに出来上がっている者も少なくなかった
金髪の若者が街路で素っ頓狂な声を上げては
ゲタゲタと
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)