In the next life/ホロウ・シカエルボク
こに来てみるしかないだろう、そしてこんな時間にここを歩いている限り、そんなことが出来る機会は永久にやっては来ないだろう…海へと続くトンネルの方へと歩行を再開する、眠れなくなった、いつごろからだろう?日付や季節を正しく記憶することが出来なくなった、些細なことかもしれない、そんなことが曖昧になったところで実生活にどんな不都合が生じるわけでもない、ただただほんの少し居心地の悪さが付き纏うだけのことだ、それがきっかけだったのかもしれない、あるいは眠れない日が続いたことでそういう障害が出たのかもしれない、でも思い出すことは出来なかった、すべてがイヤホンのコードみたいに絡まり合って始点も終点もわからなくなって
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