ある日、なにもかも塵のように/ホロウ・シカエルボク
 
んでみた、そうしたいと思うとだいたいその通りになった、ハイテクだ、という感想を思わず口にして、苦笑した、もうそういう次元じゃない、ふわふわと浮かんで、しばらくは夜空を眺めた、俺の住んでいる街はあまり空気のいいところとは言えなかったが、生活の影響を受けない高さまで昇るとしかは開け、昔田舎の川で見上げたみたいな馬鹿でかい星空を見ることが出来た、いつ見てもいいもんだよな、と思いながら眺めていると、東の方の地平線が明るくなるのが見えた、朝になるとどうなるんだ?と一瞬身構えたが、ドラキュラではないのだ、光に当たったからって別にどうということはないだろう、身体を裏返してさっきまで住んでいた街を眺めた、大通り沿
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