詩の日めくり 二〇二二年六月一日─三十一日/田中宏輔
目は、フレドリック・ブラウンの「一九九九年」シカゴの話だ。犯罪者たちがうそ発見器にかかっても、うそをうそと証明できなくなっていた。理由を探し求めたところ、心理学者が関係していた。催眠状態で、犯罪者にその罪を犯していないということにして、犯罪者を善人にならせていたのだった。
二〇二二年六月四日 「徘徊許可証」
6作目は、ロバート・シェクリイの「徘徊許可証」これは新編の海外SFアンソロジー『冷たい方程式』でも読んでいた。無垢な住民しかいない植民惑星に地球帝国から200年ぶりに連絡が入る。調査官を送るというのだ。地球の歴史を調べると犯罪者がいるということで、住民のひとりを犯罪者とし
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