詩の日めくり 二〇二一年六月一日─三十一日/田中宏輔
 
山田の詩集を開いて読んだ。楽しかった。

あった。似てないけど、ぼくはつぎの詩句を思い起こしていたのだ。

時経ても変わらないあこがれを語るこの身ですら、
驚き、いぶかしみ、そして、わからぬながらに、
このトネリコの森で目をこらしているのだ。

(エズラ・パウンド『サンダルフォン』小野正和・岩原康夫訳、詩集『仮面』41ページ)

 ファーマーの言葉に近かったのは、たしか、とねりこの木の詩だったと思っていたのだ。そして、パウンドのに、「とねりこの木」という詩があって、さいごの2行がつぎのようなものだったんだけど、ああ、違うなと思って探し直したのだった。

ただわし独りだけで
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