詩の日めくり 二〇二一年六月一日─三十一日/田中宏輔
、動物は死んで骨になっても、その惑星にいた〈父〉によって、ふたたび肉をまとって甦るのだった。地球から来た僧正は彼を神だと思う。途中のページに興味深い言葉があった。「奇跡こそ神の笑いです。」(フィリップ・ホセ・ファーマー『父』大瀧啓裕訳、166ページ)これは考えさせられる言葉である。聖書のなかには、旧約にも、新約にも数多くの奇跡が顕われるが、神の笑いに相当するのは、どの奇跡のことか考えるだけでも興味深い。
「ところで神は創造し、芸術家となる時、恍惚を感じてはいないのか。恍惚とは創造の一部ではないのか。われわれもそれを味わってはいけないのか。しかしもしそうなったら、われわれは自分を神のような存在
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