詩の日めくり 二〇二一年六月一日─三十一日/田中宏輔
強度のマザコン男が主人公。母とともに、宇宙船である惑星に不時着する。生き残りはふたりだけ。母と別れ、そこで土着の生物と出合い、その生物に食べ物を与えてもらい、養ってもらうというもの。主人公の母もべつの同じ土着生物に捕らえられるが、主人公を捕まえていた土着生物が、主人公の母を長い触手で捕まえてきて食べてしまう。主人公は復讐しようとするが途中でやめてしまう。土着生物の身体のなかに捕らえられた状態でも、食べ物はふんだんに与えられるからである。主人公は幸せを感じる。なぜなら、主人公だけは危険もなく、持っていた好きな酒を土着生物に合成もしてもらい、千種類もの好きな音楽も聴けるし、二千冊もの本も読めるし、土着
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